WordPressを設置するためにはMySQLの構築ができること、またPHPが動くことが最低条件となります。CMSでのホームページ構築はサーバー側のスペックも加味して設置しなければせっかく構築しても快適に動作しません。
今回、私が利用したことのあるサーバー3社に絞って選定したポイントをまとめてみました。
サーバーマシンスペック
| エックスサーバー | heteml | さくらインターネット | |
| 契約プラン | X10 | – | スタンダード | 
| 料金(税抜) | 1,000円 (1年契約の場合)  | 
1,000円 (3年契約の場合)  | 
515円 (1年契約の場合)  | 
| CPU | Xeon E5-2430L | Xeon E5620 | Xeon E312xx | 
| クロック数 | 2.00Ghz | 2.40Ghz | 2.40Ghz | 
| コア数 / スレッド数 | 6コア / 12スレッド | 4コア / 8スレッド | 4コア / 8スレッド | 
| メモリ | 24GB | 16GB | 18GB | 
| 容量 | 200GB | 256GB | 100GB | 
| 転送量 | 70GB/1日 | 60GB/1日 | 80GB/1日 | 
WordPressを動かすにあたってはある程度パワーが必要になる。その判断をするのがどのCPUを使っているか、またどれだけメモリを積んでいるかがポイント。
エックスサーバーの場合、クロック数は他社より劣るがその反面コア数・スレッド数が多いためトータルバランスとしては一番処理が早いだろうと推測される。またメモリの積載量も多いため、複数処理を捌くのに向いているためマシンスペックから考えるとエックスサーバーが一番向いている。
また、忘れてはならないのが転送量制限。私のサーバーのログを見ている限り1ページ閲覧あたり大体0.7MBほど転送しています。エックスサーバーを例にとると、1日当たり10万ページの閲覧があると転送制限にひっかかるということになります。また閲覧だけでなく、管理者がWordPressにアクセスしたり記事を記載する場合にも転送量がかかります。
転送量に関してはよっぽどの人気サイトでない限りは引っかかることは少ないでしょうが、できるだけ多いに越したことはありません。
Web機能
| エックスサーバー | heteml | さくらインターネット | |
| 契約プラン | X10 | – | スタンダード | 
| 料金(税抜) | 1,000円 (1年契約の場合)  | 
1,000円 (3年契約の場合)  | 
515円 (1年契約の場合)  | 
| マルチドメイン | 無制限 | 無制限 | 20個 | 
| サブドメイン | 無制限 | 無制限 | 3個 | 
| FTPアカウント | 無制限 | 50個 | 無制限 | 
| ファイルマネージャー | ○ | ○ | ○ | 
| SSH設定 | ○ | ○ | ○ | 
| MySQL | 50個 500MB/1DB 5.5.x  | 
100個 上限不明 5.6.13  | 
20個 500MB/1DB 5.5  | 
| phpMyAdmin | ○ | ○ | ○ | 
| 自動バックアップ | ○ | 700円/月 | × | 
| アクセス解析 | ○ | ○ | ○ | 
| アクセスログ | ○ | ○ | ○ | 
| バーチャルURL | ○ | × | × | 
基本的にWebサーバーはどことも横並びだが、バックアップに関しての扱いが相当異なります。エックスサーバーは自動で取得なのに対して、hetemlはオプション、さくらはバックアップ機能なしの扱いなので、手間なく安全に運営したいのであればエックスサーバーを選ぶべきだろう。
またバーチャルURLも気にしておくべきポイント。レンタルサーバーの移転やCMSの再構築等を検討している場合はテスト環境をバーチャルURLを利用して確認できるのは地味にありがたい機能だ。
動作環境
| エックスサーバー | heteml | さくらインターネット | |
| 契約プラン | X10 | – | スタンダード | 
| Perl | 5.8.x | 5.8以上 | 5.14x 5.8.x、5.10.x、5.12.xへ変更可能  | 
| PHP |  7.0.x 5.6.x~5.4.x / 5.3.3 / 5.2.17 / 5.1.6 4.3.9  | 
 7.0 5.6 / 5.4 / 5.3  | 
 5.6.x / 5.5.x / 5.4.x / 5.2.x 4.4.x  | 
| Ruby | 1.8.5 / 1.9.3 / 2.0.0 | 1.8.x / 1.9.3 / 2.0.0 / 2.1 | 1.8.x | 
| Python | 2.4.3 / 2.7.4 / 3.3.1 | ○ バージョン明記なし  | 
2.7.x | 
| CRON | ○ | ○ | 5個まで | 
| 共用SSL | ○ | ○ | ○ | 
| 独自SSL | 1000円/年 | 18000円/年 | ○ | 
こちらもあまり大差はない。WordPressはどのサーバーでも動作は可能。ただし、ほかのCMSを利用する等の予定がある場合は利用できるか確認の上契約が必要となります。
WordPressを利用する際、よく使う予約投稿はCRONを利用するがさくらインターネットではあまりうまく動かなかったので予約投稿メインで投稿される方はさくらインターネットを外す方がいいだろう。
メール機能
| エックスサーバー | heteml | さくらインターネット | |
| 契約プラン | X10 | – | スタンダード | 
| 料金(税抜) | 1,000円 (1年契約の場合)  | 
1,000円 (3年契約の場合)  | 
515円 (1年契約の場合)  | 
| メールアカウント数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 
| Webメール | ○ | ○ | ○ | 
| IMAP | ○ | ○ | ○ | 
| メール転送 | ○ | ○ | ○ | 
| 迷惑メールフィルター | ○ | ○ | ○ | 
| ウイルスチェック | ○ | ○ | ○ | 
| 条件フィルター | ○ | ○ | 不明 | 
| メーリングリスト | 20個 500アドレス/1個  | 
15個 1000アドレス/1個  | 
10個 MAX不明  | 
メールはほぼ横並び。メーリングリストをメインに利用される場合で、登録数が多くなりそうな場合はhetemlにて契約しておく方がよい。
レンタルサーバーまとめ
コストパフォーマンスを考えると圧倒的にエックスサーバーが抜きんでている。スペック表には書ききれなかったがWordPressの高速化やセキュリティへの対応もされているので、初心者の方も上級者の方も安心して利用できるサーバーである。
メールアドレスを大量に発行する予定のある方はhetemlがおすすめ。同じ料金でレンタルできる容量が多いからである。
どこのサーバーも安定稼働しているが、ことWordPressを設置するとなるとエックスサーバーかhetemlでないと、さくらの場合はアクセスが1日1000をこえたぐらいからサーバーエラーを起こすようになったためおすすめできない。
サーバーの移転はなかなか手間のかかる作業となるため、できれば移転せず長く利用できるサーバーをはじめから借りておくことが大切である。決めかねるなら無難にエックスサーバーと契約することをオススメします。

  
  
  
  

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