ミニバンのすべてのライバル十番勝負の記事、ほんまに悪記事すぎて酷かった。ノア・ヴォクシーとセレナを比較した記事だが、無理矢理セレナに良いを付けている感が否めず、私が乗った感想で同じように比較をしてみようと思いました。
ミニバンのすべて 宿命の対決!
最新ミニバンのすべて(2014-2015)に掲載されている「ライバル十番勝負」という記事が私の琴線に触れました。
其ノ一 燃費対決
雑誌結果:ヴォクシー・ノア
私結果:ヴォクシー・ノア
ここはかなり詳細な数値が示されていて非常に参考になった。結果も予想通り。
其ノ二 走行の快適性対決
雑誌結果:引き分け
私結果:引き分け
私自身両方乗ってみたが好みによると思う。細かいロードノイズを拾うのはセレナで、足回りの日産臭さも相変わらずなのでトヨタ車が好きな人にはなじめないかも。但し、運転しているときのレスポンスはセレナの方が良く感じたので、総合的にどう取るのかは本当に個人次第。甲乙付けられないレベルで一長一短があり、ポイントを割り振って考えても引き分けと感じた。
其ノ三 スライドドアの乗り込みやすさ
雑誌結果:セレナ
私結果:ヴォクシー・ノア
これはちょっとマテと思う。2列目シートへの乗り込みやすさは圧倒的にヴォクシー・ノアの方が乗り込みやすい。5人乗るときに初めて3列目のシートを使うわけで、そのときになって漸く3列目のシートへの乗り込みやすさが重要になるが、その頻度を考えると2列目の乗り込みやすさを取るべきではないのか?
更に言うと、低床化されているヴォクシー・ノアの方が子供が自分で乗り込むことを考えても上がりやすく、また大人も乗りこみやすい優位性まで蹴って、3列目に乗り込みやすいだけのセレナを選ぶ理由が個人的には到底理解できない。(記事には一応上記の優位性も書いているが、その上でセレナを選ぶほどこの記者は家族が多いんだろうね、きっと!)
あと、2列目に乗り込む際の持ち手(グリップ)がヴォクシー・ノアは縦に大きくとられていて子供も大人も両方使いやすいように設計されているのに対し、セレナは大人しか使えない高さにあって小さい子供が乗り込むには使いにくいだろうとも感じた。
其ノ四 2列目シートアレンジ
雑誌結果:セレナ
私結果:総合的にヴォクシー・ノア(人数を乗せることが多いならセレナ/荷物を載せる or 4人乗りがメインならヴォクシー・ノア)
4人目が生まれた・・・から始まるとおり兎に角偏った人数のことしか考えられていない。勿論人数を多く乗せる場合であれば、私もセレナの方が使いやすいかなとは思う。が、正直、4人子供を産むパターンってむしろ今の日本ではレアケースだと思うんだけど、いかがなんでしょう。人数乗せて走ることが多い場合はシートのふかふかさも含めセレナの勝ちだと思う。
ただ記事の結びにもあるように、そないにシートを動かしてドタバタするか?って思うし、シートアレンジって結局固定じゃね?と私も思う。友人・会社関係者の車に乗せて貰う機会も多いが、スライドさせてのってま~すという自由発想にしている車に出会ったことがないし、結局便利だと思って買ったけど動かすのが面倒で固定したまま使ってる~という意見が大半だったので、トヨタの現実路線は当然の結果だとも思う。
4人乗りの場合は圧倒的にヴォクシー・ノアに軍配が上がる。3列目をあげて2列目をめいっぱいまで下げると(元々3列目がある付近まで下がる)エスティマ以上に1列目と2列目が広くなるので、かなりゆったりと2列目も座ることができる、セレナは1列目と2列目の空間が正直狭いので4人乗りで考えると勝負にならない。座り心地はヴォクシー・ノアの負けだけどね。
そして、この項目の最大のズルさは荷物を載せることにまったく着眼していないこと。
ヴォクシー・ノアは3列目を跳ね上げると座席がぐいっと上にあがるため、後ろの荷物空間が広い。前述したとおり、1列目と2列目のスペースも2列目を一番後ろまで広げるとセレナの倍ほど広くなるので、買い物の荷物をサイドからぽいぽい詰める積みやすさが半端ないのだ。ベビーカーも子供を乗せたまま簡単に積み込めるし、お母さんが赤ちゃんをチャイルドシートに乗せるときもお母さん自身が乗り込んでチャイルドシートにセット出来るぐらいに広いので、子供2人の4人家族ならむしろヴォクシー・ノアになるだろう。
其ノ五 バックドアの開閉のしやすさ
雑誌結果:セレナ
私結果:個人的には私は引き分け・夫はセレナ
「非力女子には切実な問題」に違和感バリバリ。非力ってここでかわいらしさアピールは不要で、この妙齢(記者は中年)に女子って言葉センスのなさにがっかりする。って、論点を変えるのはズルいので話を戻すことに。非力ではなくチビッコってのが正解だと思う。剛力男子でも背が低ければ同様の問題に直面しますよね。
163cmでちょっと腕長めの私はどっちも同じように感じた。が、夫は同じ身長だけど、私より腕を上げた高さが5cmほど低いので、やはりセレナの方が閉めやすかったと回答。非力というより、身長と裄の長さの問題なので、身長の低い女性には重要ポイントになるかもしれない。
其ノ六 3列シートの格納のしやすさ
雑誌結果:ヴォクシー・ノア
私結果:ヴォクシー・ノア
これは圧倒的である。絶対に試乗しにいくなら体験しておいてほしい。ヴォクシー・ノアは非常によく考えられていて、いつもシートの跳ね上げで悩んでいてイライラしていた私はワンタッチの跳ね上げにもう感動の嵐だった。セレナは昔から比べたら簡単になったけど、でもメンドクセって思っちゃった。
其ノ七 ラゲッジルームの使い勝手
雑誌結果:ヴォクシー・ノア
私結果:ヴォクシー・ノア
比べるまでもないぐらいヴォクシー・ノアの方が積載できる。あと、低床化されているので、重い荷物を載せる際にもヴォクシー・ノアの方が圧倒的に積み込みやすい。
其ノ八 内装装備対決
雑誌結果:引き分け
私結果:セレナ
セレナにはあとあと社外品の細かいモノでも補いきれない装備が細かく充実している。記事内ではVOXY HYBRIDにはQiが付いているとか書かれていて、携帯充電器バトルの解決にとあるが、シガソケ⇒USB変換器を買って充電できるようにすれば解決できるし社外品でも買えないもので比較してほしい。
セレナには1列目シートに新幹線やバスについているような小さなテーブルがついていたり、センターコンソールが1列目⇔2列目で自由に動きシートにもなるなど、内装の細かい装備に関してはセレナが上だと感じる部分は多かった。オプションでACコンセント100Wをつけられるセレナのほうが、全く付けられないヴォクシー・ノアよりやっぱり上だなぁ。
シートの質に関しても、圧倒的にセレナの布の方がいいものを使っており、見た目からして内装の良さが窺える。
其ノ九 見晴らし・取回しやすさ
雑誌結果:セレナ
私結果:ヴォクシー・ノア
この項目が悪記事すぎて、この人ほんまに乗った?運転もしたん?と思った。圧倒的にヴォクシー・ノアが見やすいし、構造的にも一目瞭然だと思うのだが・・・
で、写真をよ~~~く見るとヴォクシーに乗ってる写真はシートの角度が寝てて、セレナは立ってる。一番見やすい角度にちゃんと調整しなかったんじゃないのかなぁ。運転する上での基本行動すらしてないのでは?あくまで推測ですが。
シートを高く上げればあげるほど、セレナの場合右側のピラーが邪魔して右前の死角が多くなるし、左前も同様だった。さらに、低くすればメーター類が正面の視界を遮る結果となり、セレナの方が圧倒的に死角が多い。ヴォクシー・ノアは正面の車体の鼻先が見えるぐらい前方の視界は良好で、道路のラインもセレナより簡単に視界にはいるように設計されている。斜め前を確認する際もヴォクシー・ノアは(三角窓の下までダッシュボードが切り込まれているおかげで)サイド下まで見える角度が断然セレナより広いので、何を持ってしてこの記者はセレナの方が見やすいといっているのかが私には全く理解できない。
サイドミラーの見やすさはセレナとヴォクシー・ノアはほぼ同じ。但し、ヴォクシー・ノアは左側のミラーの下側が少し変えられており駐車する際のラインなどを見やすくしている分、やはりヴォクシー・ノアが少し上。
セレナが唯一視界で勝てるのは3列目シートを跳ね上げたとき。ヴォクシー・ノアはシートが上に上がる分、上数cmしか外界が見えない。セレナは3列目を跳ね上げても3列目の窓の殆どが見えるので、そこだけは見やすい。
感覚のみで記事を書いちゃってほんと呆れる。視界は安全性を考える上でもっとも重要項目なのに、コレを一番適当に自分の好みだけで書いちゃえるって記者としてありえないんですけど・・・この項目、ほんとアテにならなさすぎる。。。
其の十 2列目・3列目の乗り心地対決
雑誌結果:引き分け
私結果:2列目は比較対象による・3列目は引き分け
3列目はやっぱりどちらもオマケシートの印象がぬぐえないのであまり変わらないがちょっとだけふわふわしてる分、ほんのりセレナかなぁ。でも、殆ど同じなので引き分け。
2列目に関しては、シートの座り心地は圧倒的にセレナなのだけど、1列目と2列目のスペースを大きくとってゆったり座れるのはヴォクシー・ノア。セレナの場合、高身長(175 Over)の方が2列目に乗ると窮屈に感じると思う。ヴォクシー・ノアはかなりゆったりなので、まったく窮屈を感じない。
まとめ
女性目線での記事も大事だとは思うが、あまりにも感覚的すぎて正直同じ女性からみても痛々しいし、参考にできない酷さだったので敢えてここで記事にした。特に安全性に関わる部分において適当に記事を書かれちゃうとイヤになる。この文章で編集もOKだしているのもどうかと思うし。
あくまで個人的感想なので、結論としては絶対両方試乗してね!ということに尽きます。
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